自分達の失われた記憶の調査を進める、多華宮君と火々里さん。調べれば調べるほど、深く重くなっていく火々里家の闇!その一方で、難敵・メデューサと彼女の忠実なしもべ・KMM団が戦線復帰を果たす。読者驚愕新展開の第10巻登場!!
Amazon内容紹介
読んでいるとイケメン・ヒロインにお姫様抱っこされたくなってたまらなくなる「ウィッチクラフトワークス」もとうとう10巻ですね。6巻でウィークエンド編が終わった後の7,8,9巻は長いこと積んでしまっていましたけれども、9巻までの謎が気になりまくっているので10巻は積まずにしっかりと読みましたよ。やはり積みすぎも考えものですね[1]新書の山を横目に見つつ…。
さて「ウィッチクラフトワークス」も2桁10巻に突入です。アニメ放送していたのは2014年の1月からだったようなので、もう3年近く前のことになるのですね…まさに光陰矢のごとし。10巻の発売は9巻発売から約1年経っていますので、時間が経つのも当然かもしれませんが。10巻になっても相変わらず、毎回が緊張感のある日常回というか、緊張感のないバトル回やシリアス回というべきか、なかなか不思議な雰囲気が常に漂っている漫画だと思います。
ウィークエンド編以降、ここ数巻で少しずつ明らかになってきた火々里家のお話や多華宮君と火々里さんの過去のお話などは、どう考えても相当重い部類に属するツラいお話だと思うのですが、キャラクターのユーモラスさと、深刻になりすぎないリアクション表現によって、読んでいてツラくなることがありません。重くてツラいお話を泣かせながら読ませるよりも、笑いながら読ませる方が難しいでしょうから、ウィッチクラフトワークスにおけるこの辺りのバランス感覚は素晴らしいものがあると思います。
きっとそれは、基本的には頭のネジが緩んだり抜けちゃったりしているキャラクターたちのパワーによるところが大きいのでしょう。影の主役と言うべき[2]個人的認定タンポポちゃんを筆頭にして。10巻では、ここ数巻で無双していた多華宮君の妹・霞ちゃんがほとんど登場しなかったので、若干大人しかった気がしますけれどもね。それでも、久しぶりに登場したと思ったクロノワールシュヴァルツさんは、思った以上に使い魔・セバス[3]ビシっとキメた格好をした人型のワニにおんぶに抱っこで何もできない幼女な見た目通りの生活力だった、ということがわかって嬉しかったです。そして相変わらずのKMM団ですよ。最高です。もうKMM団をメインにした日常系漫画を読みたくなるレベルですよ。11巻以降もKMM団の継続した活躍に期待です。
ところで、少し気になったのは10巻で出てきた多華宮君と火々里さんとの初対面シーンは8巻での初対面シーンと若干違っていたところでしょうか。8巻でのシーンは火々里さんの記憶を火々里さんが追体験したものだったと思うのですが、10巻では火々里さんのお母さんが封印した記憶か記録ということなのでしょうけれども、それが誰由来のものなのかはイマイチまだわからなかったので、その違いなのかもしれません。まだまだ謎ですね。謎と言えば、偽物棗さんは一体誰なのでしょうか。火々里火陽という人物と共に謎だらけです。次巻以降での謎解明が楽しみですね。
そんな訳で「ウィッチクラフトワークス」10巻は少しずつ明らかになる火々里家のツラいお話と謎を感じつつも、相変わらずのお気楽キャラクターたちによって全体的にはほんわかとした雰囲気に中和された楽しさに溢れていました。9巻までで楽しめた方は引き続き楽しめること間違いなしです。ウィークエンド編以降のアニメ化とかはないのでしょうかね。実は静かに期待しています。
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