人体と機械を融合させた究極の格闘技――機械拳闘。 Grade-Iに登りつめた若き闘士、レビウスは、「サザンスラム」という最高の舞台で、無敗の“帝王”オリバーとの一戦を迎えることとなった。 その予選に突如現れた、A.J.の弟、バルテュス。 異様な強さを見せる彼のファイトに動揺するA.J.。 そして、レビウスに想いを寄せるナタリアのある決意とは…!? 闘士たちの拳と魂が交差し、沸騰する!!
Amazon内容紹介より
相変わらず画が最高にカッコ良い「Levius/est」3巻です。無印「Levius」は3巻まででしたから、次巻で/estの方が長いことになるのですね。結局/estになってから、新キャラクターが登場したり過去が少し明らかになったりはしていますが、レビウスの闘いは始まっていないというのが不思議な感じがします[1]前哨戦みたいなものはありましたけれども…。無印「Levius」を読まずに/estから読んでいたら、闘いの始まるまでの期間が少し長いかなあ、という感じではありますね。
さて、「Levius/est」3巻では個人的にあまりにも健気なナタリアさんを応援したくなりました。同時に唯我独尊的で、周りが見えているのか見えていないのかよくわからない主人公レビウス君には少しイラついてしまいましたね。頂点を目指す人というのはそういうものなのかもしれませんし、そういう人でなければ頂点を目指せないのかもしれませんが、あまり身近で見ていたい感じではないですね、イケメンさんですし。それにしても今更ですが、ザックおじさんとレビウス君との間に血縁関係があるとは思えないビジュアルの差ですよね。レビウス君がザックおじさんの年齢になったら似てくる、とは思えないくらいのレビウス君のイケメンっぷりには若干の憎しみが芽生えてしまいそうになりました。
ところでビジュアルと言えば、アメジストの代表の人は出てくるたびに幽遊白書に出てきた美しい魔闘家鈴木の人を思い出してしまいます。もちろんピエロスタイルの時の話ですけど、自分だけですかね…。きっとアメジストの代表の人も素顔はイケメンに違いありません。
ちなみにLevius/estの3巻はお話としては特に大きな進展はなかったのですが、A.J.の弟と思われる人物がやはり弟で、闘うタイミングが近付いてきているのがハッキリとした巻になりました。個人的にはLevius/estは画を見ているだけで面白く感じてしまう漫画ではあるのですが、お話だけを切り離して考えてみると、何となくボンヤリとしていて捉え所のない話に感じられてしまいました。お話を丁寧に展開している、と言えばそうなのかもしれませんけれども、/estの1巻時点で急に広げた感のある風呂敷を広げる前に丁寧に世界を描いて欲しかったなあ、と思わざるを得ませんでした。この辺りは掲載誌が変わったことによる影響がきっと大きいのだろうなあ、とか思ったり。仕方のない部分なのかもしれません。
ただ4巻では間違いなく闘いが始まると思いますので、全体を通して読んだ時に3巻の溜めが絶妙に効いている、という可能性も十分に考えられますね。こればかりは通して読んでみた時にしかわからないことではありますが。振り返って3巻の溜めが効いていた、と思えるような展開が4巻以降に待っていることを期待したいと思います。
そんな訳で「Levius/est」3巻はお話の展開にはそれほどの進展がない巻になっていました。何度も繰り返す通り画は最高にカッコ良いので、画を見るだけでも十二分に楽しめる漫画ではあると思います。ただ、そろそろ画の凄みに相当するようなお話の展開が欲しいな、とも思ってしまいました。
References
↑1 | 前哨戦みたいなものはありましたけれども… |
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