【漫画感想】「ゴールデンカムイ」 12巻

ゴールデンカムイ(12): ヤングジャンプコミックス

「羆に恋しちゃったら…入れ墨ごと喰われちまうだろうがッ!!」、羆に恋をした刺青囚人を救う(?)べく…杉元一行は、後を追う。刺青争奪戦。今度の相手は北の最強生物ヒ・グ・マ!!? 軍人囚人奇人変人殺人図鑑! なんでもござれの偉人伝!! ラッコもバッタもフクロウも……第12巻!!!!!!!

Amazon内容紹介より

これまた次巻13巻の発売が迫っている「ゴールデンカムイ」12巻です。やはり溜めに溜めまくった漫画感想文を消化し切るには、そこそこの時間がかかりそうです。ゴールデンカムイのような発刊ペースの早い漫画が含まれていると追いつかれないように書くのも大変です。まあ、読んだ端からすぐに書いていけば済む話ではあるのですが…。

 

さて「ゴールデンカムイ」12巻です。いやあ、本当にスゴい漫画ですね。文句なしです。この完成度とスピード感、更に変態性を保ちつつ、かつ読みやすい。もう言うことありません。この闇鍋みたいに何でもアリな具材たちを余すところなく料理し切っていて、若干の胸焼け感で済ませてくれる、こんな漫画がかつてあったのでしょうか。4月からのアニメ化で何巻の時点までを放送するのかわかりませんけれども、この漫画のままアニメ化されたら、恐らく観たらヘロヘロになってしまうように思います。なかなかアニメ化するのは難しそうな予感がしますけれども、どうなるでしょうか。それも楽しみですね。

 

ゴールデンカムイと言えば、数多く登場する変態さんたちですけれども、11巻で登場した姉畑支遁1さんは例に漏れず、大きな爪痕を残しながらもアッサリと舞台から去っていってしまいました。これだけのストレートで強烈なキャラクターであれば、長く登場させたいと思うのが人情だと思いますけれども、ゴールデンカムイでは次から次へと強烈なキャラクターが登場するので惜しげもなく使われていく感じがありますね。12巻で登場した「都丹庵士」さんはまだ変態性を披露してくれていませんが、きっと何かしら読者の度肝を抜くような隠し玉を持っているはずなので、楽しみに待とうと思います。これで変態性ゼロだったら、それはそれで驚きですけれどもね。

 

それにしても12巻での姉畑支遁さんの暴虐の限りは凄かったですね。不死身の杉元さんにして「」姉畑支遁すげえッ」と言わしめ、他の猛者(変態)の面々にも唖然とさせた、その圧倒的な生命力。おかしな方向に昇華させてしまった感がありますが、そのパワーはストレート故に過去に登場した歴戦の変態さんたちの中でも群を抜いていたようにも思います。どんな方法であっても、杉元さんたちに一目置かれる、なんて簡単なことではないですよ…。個人的には一目置かれたいと思える人たちでもありませんが。

また姉畑支遁さんの蛮行の1つにヒグマを呼ぶために幻の魚とも言われるイトウを釣ってハラワタを出して放置する、という行為がありました。自分が生きている間には恐らく食べることの出来ないであろう天然のイトウを惜しげもなく放置するだなんて、これを蛮行と呼ばずに何と言いましょう。もしかしたら、姉畑支遁さんが最後は美味しくいただきました、という話なのかもしれませんけれども。12巻ではこのイトウを始めとしてアオウミガメ、マンボウ、シマフクロウ、そして物議を醸したラッコなどなど、多くの北海道に住む生き物たちが登場して食べられていきました。こうして、アイヌの文化としての食を読むことが出来るのもゴールデンカムイの魅力の少なくない部分を占めるものだと思います。13巻ではどんな生き物たちが美味しくいただかれていくのでしょうか。楽しみです。

 

そんな訳で「ゴールデンカムイ」12巻はすでに安定の、と言って良いと内容でした。この熱量のある漫画を安定感がある、と形容するのもどうかと思うのですが、これだけの巻数を同様の熱量で続けているのであれば、もう安定感があると言っても問題ないでしょう。13巻も引き続き変態とアイヌ料理と北海道の大自然を心待ちにしたいと思います。


  1. あねはたしとん 

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