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【漫画感想】「恋情デスペラード」 6巻(完結)

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恋情デスペラード 6巻 / アントンシク
恋情デスペラード 6巻 / アントンシク

さすらい恋愛慕情・・・ついに完結! 幼き頃、殺人兵器として育てられた紋子。そんな紋子に「人を愛すること」を教えてくれた人であり、紋子にとって初恋の人・・・それが”長ドスのおじさん”こと刃吾。そんな男がまた紋子の前に現れた! しかし・・・彼は10年前に既にこの世を去っているはず・・・一体なにが起こっているのか分からない紋子に刃吾が語りかける言葉とは–!? 恋情デスペラード、ついに完結!!

Amazon 内容紹介より

主人公『紋子』ちゃんが超絶魅力的な漫画『恋情デスペラード』の完結巻である6巻です。まずは完結してしまった寂しさがありますね。お話の内容的にはまだまだ続けられたような気もしますけれども、読みやすくて、ちょうど良い長さだったとも言えるかと思います。全巻を通した感想としては『紋子』ちゃん可愛い、に尽きると思います。バランスはともかく『紋子』ちゃんというキャラクターの魅力だけで読み続けることができる漫画だったなあ、と思いました。

さて『アーサーJr.』様が最初から最後までなかなか難しいキャラクターでした。『帯刀』様よりも真の黒幕感がある訳でもないですし、感情移入できるタイプという訳でもなく…イケメンなキャラクターがたくさんいる中では特段イケメン度がずば抜けているとも言えないので最後の幕引きもちょっと三流感が出てしまうよなあ、と思いながら読みました。とは言え『帯刀』様もレベル違いの強さだったのか、と言うとそういう訳でもなかったですし、ラスボス不在感はありましたね。良くも悪くも『紋子』ちゃんがキャラクターとして最強すぎた、と言えなくもないです。

その点、キャラクターの強度的には『刃吾』さんは『紋子』ちゃんに伍することができる可能性があったのかなあ、とか思いますけれども、やはり死んでしまっていることがある程度確定的になっている存在だとなかなか難しいですよね。この漫画のような形で呼び出すのが精一杯かなあ、と思います。例えば、有名どころだと『ダイの大冒険』の『アバン先生』のような強キャラ[1]ステータス的にもポジション的にも復活はあったので、まったく不可能なことはないのでしょうけれども…まあ難しいだろうなあ、という印象です。逆に『アーサーJr.』様や『帯刀』様辺りが圧倒的強さを有した黒幕であったのなら、そういった飛び道具的な復活劇もできたのかなあ、とか思いました。

また『Dixie お猟』さん、『夜叉子』さん、『宣教師・ウララ御師』の各元敵役キャラクターたちの参戦は若干もったいない使われ方をしてしまったなあ、と思ってしまいました。各キャラクターと『紋子』ちゃんとの戦闘シーンや、それぞれのエピソードはどれも面白かったですし、各キャラクター自体はかなり魅力的だったので、もう少しラストバトルに余裕があれば、しっかりと活躍ができたのだろうなあ、と少し残念に思いました。特に『宣教師・ウララ御師』は登場して間もないのに…。

そんな訳で『恋情デスペラード』完結巻、6巻の最後の最後まで主人公『紋子』ちゃんが本当に魅力的でした。最終的には漫画タイトルの通りに恋情「デスペラード[2]根無し草」のままということなのか、『刃吾』さんと言う存在に根を張っていたという形で完結したのか、少し判断が難しい気がしますが、どちらにせよ『紋子』ちゃんには幸せになって欲しいなあ、と思ってしまいましたね。6巻表紙の『紋子』ちゃんの表情を見ると幸せそうなのが嬉しいです。基本的にはキャラクターの魅力で読める漫画ではあると思いますが、漫画の世界観や世界観にマッチしたオブジェクトのデザイン、また面白いオノマトペは読み応えがありました。個人的にはかなり好きな漫画でした。万人にオススメできるかと言うと難しいですが、もう少し読まれて欲しい作品です。

References

References
1 ステータス的にもポジション的にも
2 根無し草

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