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【漫画感想】「任侠転生-異世界のヤクザ姫-」 7巻

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任侠転生-異世界のヤクザ姫- 7巻 / 宮下裕樹(著), 夏原武(原案)
任侠転生-異世界のヤクザ姫- 7巻 / 宮下裕樹(著), 夏原武(原案)

咲かせてみせます、「異世界」任侠道!リューの導樹が消えた!!不測の事態を抱えながらも、魔族に体を巣食われたニュイを治すべく魔法大国アルテミートを目指すリュー達だったが、おたずね者への通行手形の発行は「不可」…しかし、落ち込むどころかリューは不敵に笑い―――!?

Amazon内容紹介より

『任侠転生-異世界のヤクザ姫-』7巻の初版は2021年12月。タイトルの通り、任侠の世界に生きていた男性が異世界の美少女のお姫様に転生するという、いわゆる転生モノ。7巻の表紙では突然『リュー姫』と刀にキレイなお花が絡みついていますが、単なる装飾かと思いきやお話的にも意味があるものでした。なぜお花だったのかはまだわかりませんけれども…。

さて『任侠転生-異世界のヤクザ姫-』7巻です。6巻の終わりで消えてしまった『リュー姫』の導樹スキル・ツリーはそのままに次のお話が始まっています。導樹がないので『リュー姫』の圧倒的な強さも完全に消えてしまっています。これでは任侠の男性が中身に入っている、単なる華麗なお姫様ですね。ビジュアルが変わっていないので、(戦っても死んでしまわないことを知っている)読者的にはあまり変わっている感がないのですけれども[1]導樹があった時であったら瞬殺していた相手に捕まってしまったりはしますが…、他の登場人物からしたら大変化でしょうね。それにしても現代社会においては刺青は消えないものの代名詞ですが、それが元となった導樹が消えてしまっているとなれば確かに一大事なのかもしれません。当の『リュー姫』には意に介した様子がまったくないようですが。ちなみにその導樹が消えてしまうという状況は、7巻でのメインターゲットである竜王に続いて登場した賢王のいる『アルテミート』という都市への潜入に味付けをしてくれています。また、そのエピソードの最中に登場した導樹先生こと『ルーシー・マイル』先生のビジュアルがかなり好みでした。ケモミミのクールビューティーです。導樹医としての能力も最強で更にはメガネをかけていて既婚者です。属性盛りすぎでは?とか思ってしまいましたけれども、良いものは良いです。メインキャラクターにはなってくれなさそうなのが残念ですけれども『アルテミート』を舞台にしたエピソードの中では活躍してくれそうなので嬉しいです。付け加えておくと、賢王様もケモミミでかつ語尾が「にゃ」になっているので『アルテミート』は属性もりもり都市だったのかもしれませんね。

また7巻ではペストマスクが『宮下裕樹』氏の前作にあたる『決闘裁判』に引き続き登場しました。きっとペストマスクがビジュアル的に好きなのでしょう。個人的にはその気持ち、とてもよくわかります。ちなみにケモミミ種族の多い地方のようでペストマスクかつウサギ耳というちょっと不思議な出で立ちのモブキャラの医師団も登場しました。またオークというよりもどちらかというと単に豚顔種族と言ってしまった方がいいモブキャラや『ルーシー・マイル』先生に連れられて通った貴族のような人たちがいた場所にはいわゆる妖精のような生物も登場しますし、7巻は今まで以上に異世界感の強い巻だったかもしれません。それにしても妖精がいた場所は何だったのでしょうね。『ルーシー・マイル』先生は何も言わずに通りすぎるように指示していましたが、それほどの危険があったようにも感じられませんでしたし、ちょっとよくわかりませんでした。8巻で何かしらの理由が語られたりするのでしょうか[2]印象的には何も説明はなさそうですが…

ところで6巻には久しぶりに登場してくれた任侠用語的な言葉が7巻では登場しなくて悲しかったです。更に『アルテミート』に潜入する際に、いわゆる裏社会の人間と接触を持つのにかなり格式高そうなレストランでイチャモンを付けるやり口がお芝居とは言え、どちらかというと『龍松』さんの好きではないチンピラのやり口のように感じられてしまいました。自分が特に任侠に詳しくないのでその辺りは任侠でもチンピラでも変わらないのかもしれませんけれども、できればもっと違った方法を探って欲しかったですね。もちろん、裏社会の人間と接触した後の度胸の据わり方や導樹先生こと『ルーシー・マイル』先生に導樹から生えた?お花を引き抜かれた時の痛みに耐えた様などは、まさに任侠の世界に生きていた人というような印象がありましたが。8巻ではまたぜひ任侠用語が登場して欲しいですね。

そんな訳で『任侠転生-異世界のヤクザ姫-』7巻は6巻から舞台を移し、賢王のいる『アルテミート』でのお話となりました。まだ賢王と『リュー姫』との接触はありませんでしたが、異世界とはいえ、どんな都市・街でも腐敗した組織や不正をはたらく人物がいるのだということがよくわかる巻ではありました。結局7巻では復活しなかった『リュー姫』の導樹のことや賢王のこと、また『ルーシー・マイル』先生の活躍が8巻でも楽しみです。

References

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1 導樹があった時であったら瞬殺していた相手に捕まってしまったりはしますが…
2 印象的には何も説明はなさそうですが…

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