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【漫画感想】「喰う寝るふたり住むふたり」 5巻(完結)

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喰う寝るふたり住むふたり 5巻
喰う寝るふたり住むふたり 5巻 / 日暮 キノコ

『喰う寝るふたり住むふたり』万感の最終巻。リツコとのんちゃん、出会ってから13年経ったふたりが辿り着いた結末は!?「気まぐれデート」「のんちゃん、猫を飼いたい」「引越し」「これからのふたり」「302」など5話収録。

Amazon 内容紹介より

半年ほど寝かせての完結巻でした。めでたしめでたし、という感じではありましたね。普通と言えば普通ですし、最大多数の納得が得られ易い、そして現代っぽいしめ方だったのかな、と思います。似たような環境を築いていて、最終的に異なったエンディングを迎えたことのある私としては、自分の過去を色々とほじくり返す、なかなかにツラい漫画ではありました。

さて漫画なので、色々と動きがないといけないのは当然のことではありますが、同棲している男女の仲でケンカというか軽い揉め事は結構起こるのだなあ、とか思いながら読んでいましたね。私はあまり揉め事があった気がしないので[1] … Continue reading

この漫画での揉め事、というか起こった問題の中では、セックスレスの回を一番興味深く読みました。完結巻で引っ越し前夜も別々に寝てしまう辺り、セックスレス継続中ではありそうですが、まあそれは二人の認識が一致していれば問題ないことなのかもしれませんね。私個人としては常に別々の部屋に寝るのはかなり抵抗がありますがね…。もしかしたら、出来ちゃった婚で結末を迎えにくくするために用意されたエピソードだったのかもしれませんけれども。

ところで長く続いた男女の物語であれば、浮気をさせてみたり、大病を患わせてみたり、近親者を亡くさせてみたりといくらでもドラマチックにすることは出来たと思いますが、この漫画では基本的に静かな生活の中での諸問題、という感じで必要以上にドラマチックに描きすぎていないところが好感がもてました。

こういうテイストがTVドラマで受け入れられるかと言われれば、少し退屈すぎてしまう気はしますし[2]TVドラマ化された「喰う寝るふたり住むふたり」の評判がどうだったのかは、まったく知りませんけれども、スポンサーの希望する消費者像からは遠くて好まれなそうですので、漫画くらいは(若干その言葉自体が既に型にはまってしまったところもある気がしますが)「うちらはうちらだからね」という人それぞれな生活の形を提示してくれる作品が存在してくれる世界であって欲しいです[3]きっと今は私が知らないだけで、漫画にはそういう作品がたくさんあると思いますので

個人的には、話し合いというよりもお互いの気付きで問題を解決してきた二人が、今後発生する面倒で二人の間には原因のない問題をどう解決していくのか、というところにも興味があるのですが、それはそれとしてアッサリ風味ではあるもののキレイにまとまった5巻だったと思います。静かな良作でした。

References

References
1 私だけが、気がしないだけで、実はたくさんあったのかもしれませんし、その認識がこの漫画と異なったエンディングを迎えた原因だったのかもしれませんが…
2 TVドラマ化された「喰う寝るふたり住むふたり」の評判がどうだったのかは、まったく知りませんけれども
3 きっと今は私が知らないだけで、漫画にはそういう作品がたくさんあると思いますので

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