のっぺらぼうはアシリパの父親だ。明かされる衝撃の事実。その真偽を確かめる為、父親に会う為、一行は、金塊の手掛かりを集めながら、難攻不落の網走監獄へと向うことを決める。しかし、道中立ち寄った札幌世界ホテルは、鬼が潜む殺人ホテルだった…!? 一方、土方歳三率いる死刑囚達も着実に勢力を伸ばし? 生命歓喜と人間讃歌! 命溢れる第6巻ッ!!!!!!!
Amazon内容紹介より
今、一番勢いのある漫画を挙げたら、きっとトップ3には入るであろうゴールデンカムイの6巻です。漫画って1年の間にこんなにたくさん発行されるんだっけ?と思ってしまうくらいペースが早い気がします。私が基本的に年一ペースの発行物に慣れているからかもしれませんが…。しかも4月には既に7巻の刊行も決まっているとか。凄い勢いです。漫画の賞にいくつかノミネートされているそうなので、その辺りとの兼ね合いなのでしょうね、きっと。個人的にはその手の漫画本編ではなく周囲の話題が大きくなるごとに冷めてしまうタイプなのですが、ゴールデンカムイに関しては今のところ漫画本編の方が心配になるくらいにテンションが高いのであまり気になりません。
さてゴールデンカムイ6巻ですが、今回はお話の舞台が町になってしまったので、今まで毎回あったアイヌ食レポがなくなってしまいました。残念。その代わりにアシリパさんがカレー初体験したり、ビールの歴史が登場したりしていますね。ゴールデンカムイの世界にも現代文明の足音が聞こえてきます。現代文明に染まっていくアシリパさん…嗚呼…とか思わなくもないのですが、今回もちゃんと初体験のカレーを前にしてお約束の変顔をキメてくれましたので、ヨシとします。それにしても杉元さん、カレーを前にして「食べてもいいオソマ[1]アイヌ語でうんこ」とか酷すぎます。味噌といい、カレーといい、現代日本食にはなんとオソマがたくさん含まれていることでしょうか…。恐ろしい話です。ちなみにアシリパさん、カレーを食べて一言「ヒンナすぎるオソマ……」と呟くのですが、ここまでオソマにこだわっても食べることが出来ていると特殊性癖の人なのかな?とか不安になってきますよね。6巻で初めて付いた巻頭のゴールデンカムイ人物紹介の欄でも好物に「杉元のオソマ」とか書いてあるので、私の中では確信に変わりつつあったり…。アシリパさんのカミングアウトがいつ来ても良いように心の準備だけはしておこうと思います[2]6巻本編の最後とかその振りではないですよね…。
そんな感じで、どうしてもアイヌグルメ部分に注目して読んでしまうゴールデンカムイですが、その中で今回も注目の変態が登場しました。今回初登場したのは、猟奇的殺人女将家永さんです。今まで登場した変態たちに比べると家永さんはパッと見かなりの美人さんなのですが、登場してすぐにその変態性をシルエット越しにカミングアウトしてしまう辺り、この漫画に美人枠は存在しないようです。ただ5巻の変態枠『辺見和雄』さんがかなりアッサリと退場したのに対して、家永さんはまだ登場する機会もありそうなので、多少絵面が関係するのかもしれません。もしかしたら性欲過剰変態『牛山辰馬[3]6巻の表紙。アシリパさん曰く、チンポ先生。』さんとのカップリングなのかも知れませんけれども…。
ところでおまけ漫画で『鶴見中尉』がベートーヴェンの熱情を弾いていて、それ自体にも驚いたのですが、それに合わせて突然部下の名も無き兵士が自分の耳をマイク代わりにしてラッパ節を被せ始めました。これを読んだ時に、もう発想が凄すぎるな、と思いましたね。正直、どこをどう聴いたら連想出来るのか理解出来ませんでした。やはり大量の変態を生み出す人物は当然のように変態ですよね…。
全体とすれば6巻は真面目にメインストーリーが進んだ巻と言えると思います。何回か書いているように、個人的にはゴールデンカムイの主に楽しむ部分がメインストーリーではないので、若干の物足りなさを感じてしまった巻にはなりました。次回のアイヌの食レポに期待です。また、どんな超絶変態が誕生するのかも気になるところです。4月の7巻刊行なんてあっという間にきてしまいますね。
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