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【漫画感想】「シオリエクスペリエンス」 6巻

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シオリエクスペリエンス 6巻
シオリエクスペリエンス 6巻 / 長田 悠幸, 町田 一八

“伝説”のクロスオーバー。妄想が今、現実となる──。運命の邂逅。“魂の叫び(ブルース)”の共鳴。世界一のギタリストと音楽シーンの歴史を塗り替えたギタリスト。十字に交わる“27″の呪縛に引き寄せられた二人が今、さらなる“伝説”を生み出す──…。

Amazon内容紹介より

とうとうジミヘンことジミ・ヘンドリックスとカート・コバーンが出会いました。ミュージシャンのインタビューや逸話みたいなものをほとんど摂取しないのでよく知らないのですが、やはりカート・コバーンは生前ジミヘンのことを語っていたりするのでしょうかね。恐らくではありますけれども、カート・コバーンがジミヘンを聴いていないはずがないとは思いますが…。実際のところカート・コバーンがジミヘンと出会ったとしたら、この漫画に描かれているようなピュアな表情をしたのかな、とか考えるとなんだか楽しくもなりました。それにしても没年齢は同じはずなのに、こんなにも年齢が離れているように感じるられるのは、やはりそれぞれの没年の差と漫画家の年齢によるところが大きいのでしょうかね。私からしてみると、ジミヘンにしてもカート・コバーンにしても、27歳で亡くなったとは思えないような人たちなのですけれども。1000年生きても辿り着けそうにありません。

さて、音楽業界のマフィアのボスみたいな人が作ろうとしているらしいことが6巻にして判明したバンド「The 27 Club」ですが、登場しているジミヘンとカート・コバーン以外に5人のシルエットが見えますね。お話の元になっている27クラブは元々5人で、そこにカート・コバーンが加えられた、という認識でしたけれども、Wikipediaの27クラブの項を見てみると思っていたよりも追加されている人がたくさんいてビックリしました。この中からジミヘンとカート・コバーン以外に5人…シルエット的にはジャニス・ジョプリンは確実に含まれるだろうな、とは思います。ただ他の4人はわかりませんね[1]ジム・モリソンとブライアン・ジョーンズは入るかな、という感じもしますが…。それにしても、まだまだこれから最低でも5人が登場するとなると、漫画の完結までは結構な時間がありそうで嬉しいです。

そして今後、というよりも当初からの課題だと思われる、乗り移るジミヘンたちと高校生バンドメンバーのプレイレベルの差をどう表現していくか、というところは非常に興味深くなってきました。これまで高校生バンドメンバーのセッションでは、楽しく気持ち良さそうにプレイしているのは、その画からかなり伝わってきたものの、6巻でのジミヘンとカート・コバーンのセッションとのパワーの差は歴然でした。かなり派手な表現ではありましたが、そのセッションの破壊力がとてもわかりやすくて良かったと私は思います。さすがにこれ以上の、例えばミスター味っ子的な表現はしてこないと思いますけれども、高校生バンドメンバーたちのセッションがジミヘンとカート・コバーンのセッションにどれだけ近付いていけるのか、またそれがどう描かれるのか、というところは更に楽しみになりましたね。

ちなみに個人的には、日本で6巻に描かれていたようなテイストのかなり違った音楽をプレイしていそうなバンドのステージに、カート・コバーンとまったく同じプレイの出来る外国人が乱入したとしても大した反応がなさそうな気がしてしまうのですが、どうでしょうかね。それともJO-Z[2]主人公の本田先生にジミヘンが乗り移った状態でのステージ名の下地があったからこそ、の話なのでしょうか。どちらにせよ、本当にこういうことが起こるのであれば、ぜひその場で体験をしてみたいものです。最近はほとんどライブに行かなくなってしまいましたが…。行きたい気持ちはあるのですけれども、ね。

さてさて、4巻の後半から5巻6巻と本田先生と高校生たちのバンドが再始動するまでの長く苦しい時間が続いていますね。6巻のジミヘンとカート・コバーンのセッションによる嵐によってモヤモヤしたものが吹き飛んで、7巻では爆発するのでしょうか。そろそろな感じはしてきましたよ。ところで6巻でも1コマありましたが、超絶スパルタなすばる先生も結構好きなので吹奏楽部の厳しい指導風景も期待しています。もちろん本田先生の表紙画も毎回カッコ良くて楽しみですね。7巻はどんなギター・プレイをしている画なのでしょうか。さすがに歯ギターはないと思いますけれども…。

References

References
1 ジム・モリソンとブライアン・ジョーンズは入るかな、という感じもしますが…
2 主人公の本田先生にジミヘンが乗り移った状態でのステージ名

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