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【漫画感想】「事件記者トトコ!」 4巻(完結)

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事件記者トトコ! 4巻
事件記者トトコ! 4巻 / 丸山 薫

大東都新報の事件記者・薙澤兎々子は、3つの「ケ」で出来ている。食い気と眠気そしてマヌケ――日本一残念なこの記者に、特ダネが取れる日はやって来るのか!? 大人気のドタバタ報道活劇、最終巻はオールスター総出演! 描き下ろし漫画や初期設定などの、楽しいオマケも盛りだくさんでお届けします

Amazon内容紹介より

完結です。なぜこんなにも早く終わってしまうのか…。悲しいですね。正直、キレイにまとまった完結と言える終わり方ではありませんでした。ドタバタと幕切れ、と言うのがトトコらしい、のかもしれませんけれども。3巻までで、だいぶトトコ・ワールドが描けたように思われたので、4巻からどう展開していくのか、とワクワクしていた自分としては残念としか言いようがありません。個人的にはあまりに長い連載漫画は好きではありませんけれども、8~13巻くらいは続いて欲しかったですね。返す返す残念です。

さて3巻の感想で、根拠なく「たい焼き」と予想した4巻表紙のお菓子ですが、サヴァラン・シャンティイでした。ナニソレ。1巻からアンパン、バナナ、みたらし団子と続いて、突然オシャレになりすぎじゃないですか…。当たるはずがありません。しかし、トトコの大正ロマン的な雰囲気にとてもよく合うお菓子ですよね。トトコが食べれば、何でも美味しそうですけれども。トトコの感想としては「じゅわ~~~ってなって ぼわ~~~ってなるおいしいやつ……」らしいです。言いたいことは何となくわかりますね。久しぶりに食べたくなったので、トトコ・ワールドの雰囲気に合ったお店のサヴァラン・シャンティイを食べに行くことに決めました[1]いつになるかはわかりませんが…

それにしても、サヴァランにしてもそうなのですが、表紙に登場するカメラだったりギミック山盛りのスクーターだったり風景として写り込んでいる建築物だったりと、全体的として漂う大正ロマンの香りはみんな大好きな組み合わせだと思うのですけれどもねえ。つくづくもっと人気が出ても良かったのに、と思ってしまいます。ただ自分が好きな漫画なので、一般的には「地味」に感じられてしまうのかもしれないな、と思わなくもないですかね。毎回のドタバタ劇にしてもわりにアッサリと収束していきますし。アンドロイドがいたり、獣人がいたりと設定としてはかなりゴテゴテしそうなところをキレイにまとめられていると思える反面、パンチ力は弱かったのかもしれません。4巻みたいに1人(?)だと思っていた登場人物(?)が増殖したり、巨大化したりみたいなことがパンチ力なのかどうかはわかりませんけれども。とは言え、トトコが桔梗サンを「桔梗サン」と呼ぶのにはそんな理由があったとは…。個人的には最後まで大いに驚かされました。

また、もしかすると主人公であるところのトトコがあまりに食い気に寄ってしまったのも人気が出にくい理由だったのかもしれませんね。個人的には、これだけ可愛く飲み食いしてくれるのならば、それだけで十分だと思うのですが。一般的には、前巻までの桃薗デスクによる孤軍奮闘だけでは少し物足りなかったのかも…。4巻では唐突に女性キャラクター4人[2]オール眼鏡での温泉入浴シーンなどもあったのですが…眼鏡属性に寄り過ぎたのかもしれませんね。考えようによってはキャラクターとしては男装麗人、アンドロイド、獣人、設定的にはもしかしたら女装男性というように、よりどりみどり[3]!?な感じなのですけれども。惜しい話です。惜しい、と言えば、4巻で初登場の妙蓮寺作家先生はお話が続いていけば、かなり人気の出そうなキャラクターだったこともありますね。まあ、終わり方が終わり方だったので、どこかでしれっと再開されても問題なさそうな漫画ではありますけれども。

そんな訳で、最後の終わり方には残念な部分を感じてしまいましたけれども、全体とすれば魅力的なキャラクターと舞台で毎回上品で健全なドタバタ劇が繰り広げられる優しいお話でとても面白かったです。大好きでした。短編漫画ストレニュアス・ライフと事件記者トトコ!の全4巻から、次作も間違いなく作家買いするでしょう。大いに期待です。

References

References
1 いつになるかはわかりませんが…
2 オール眼鏡
3 !?

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