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『NHKスペシャル 大アマゾン 最後の秘境 第4集「最後のイゾラド 森の果て 未知の人々」』を観た

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『NHKスペシャル 大アマゾン 最後の秘境 第4集「最後のイゾラド 森の果て 未知の人々」』を観た
観た方の凄かった、という感想がかなり目についたのと、興味深そうな内容だったので再放送を録画して観てみました。だいたいどんな内容だったのか、ということを文章で確認したい方はこちらのブログなどを読むといいかもしれません。

また番組のディレクターをつとめた方のインタビューがクーリエ・ジャポンのサイトに掲載されているので、自分のブログよりはそちらを読むことをオススメします。

さて、衝撃的でした。恐らく地球上でそれほど残されていないであろう文明と未接触な人々との接触…これが刺激的でないはずがありません。文明社会に属する人間である自分とすれば、申し訳ないけれども、彼らには滅びの道を歩んでもらうしかない上で、その最後の瞬間を迎える直前での接触の鮮明な映像として残る数少ないもののうちの1つとして興味深く視聴させてもらいました。

専門家の言う、イゾラドは2,3年のうちに絶滅する、という予測が正しければ恐らく接触のチャンスは、後1回あるかどうかでしょう[1]細かい接触はもっとたくさんあるでしょうけれども。イゾラドとの接触の機会はそれをもって永遠に失われる訳です。未接触部族と呼ばれる部族は世界に100以上あると言われているそうですが、非接触を貫くことを決定している部族をみることは叶いませんし、接触可能な状況にある部族は、このイゾラドと同様な状況でしょうから、基本的には絶滅へ向かっていると考えられるでしょう。そうすると、今回のようにほぼ未接触状態の部族の映像をみることができる機会は、もうほとんど残されていないと言えると思います。

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番組後半でのイゾラドの一家との接触シーンに同行した菅井カメラマンへ向けられる眼差しと言葉にはTVを通してですら恐ろしさを感じてしまいました。もちろん、それは文明社会の側に立つ人間だけが感じるものではなくて、イゾラドの人々も同時に感じるものなのだとは思います[2]イゾラドにした質問のうちの1つの答えに「あなたたちはこわい」というものがあったことからも、きっとそれは正しいでしょう。もし、地球外の知的生命体との接触があるとするならば、この瞬間以上の緊張があるに違いないと思うと、人間は果たして地球外生命体との接触に耐えられるのだろうか、とか考えてしまったり…。菅井カメラマンの連呼する「ノモレ[3]イゾラドの人々に通じるとされている「ともだち」という意味の言葉、ノモレ」という言葉がどれだけイゾラドの人々に届いていたのか、気になるところです。

ところで番組を観ていての疑問としては、イゾラドの人々がどの時点から文明と未接触なのか、ということがありました。もちろん一律ではないでしょうけれども、周辺域にはアンデス文明、最終的にはインカ帝国が成立していた訳ですので、そういった文化圏との接触がなかったのか、というところは疑問に感じました。以前あったものが途絶してしまったのか、以前から現在まで継続して未接触であったのか。番組内であったイゾラドのものとされる住居跡[4]葉を組み合わせただけの、本当に簡易的なものをみる限りだと、そういった文化圏との接触があったとしても、かなり密度の薄いものだったのだろうな、と想像してしまいますが。

それにしても、そもそも今回の接触が必要だったのか、という疑問もなくはないですけれども、ペルー政府としては周辺住民を移住させるのも難しいでしょうから、ある意味仕方のない介入といった感じだったのかな、とは思います。孤島で孤立している状態の部族であれば接触しない、という選択も可能でしょうが、イゾラドの人々の場合は周辺住民との武力衝突に発展する可能性も高そうでしたからね。実際に周辺住民には死傷者が出ており、村を放棄するという決断を下している訳ですので。そういう状態を招いてしまった原因については問題がたくさんあるでしょうけれども、対処としては致し方ないことだろうな、とは理解します。

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番組内容としては、単純に「面白い」と言える類のものではありませんけれども、「人間」について色々なことを感じたり思いを馳せたりできる内容なので観てよかったな、と思います。NHKオンデマンドでも扱っているので観逃した方は必見ですよ。

自分はとりあえず、今回番組のディレクターをつとめた方の本を読んでみようと思います。この本も物凄く面白そうですよね。映像の方も気になります。近所のお店でレンタルできるといいのですけれども。NHKオンデマンドの方を観るのも手かもしれませんね。

【参考リンク】
未接触部族 – Wikipedia
センチネル族
インカ帝国 – Wikipedia

【追記】

アマゾンの孤立先住民、部族同士の衝突で死傷者 ペルー
【11月7日 AFP】南米アマゾン(Amazon)の熱帯雨林で外界から孤立して暮らす先住民の部族が、他の部族との衝突で1人を殺害、2人を負傷させた。

番組で接触した家族とは限らないけれど、こうやって滅んでいってしまうということなのかもしれないですね…。

アマゾンのヤノマミ族、希少な村に迫る「魔の手」
新たに撮影された写真を機に、外部との接触を断つヤノマミ族にとって脅威となっている違法な金採掘者への対策を嘆願する声が上がっている。

References

References
1 細かい接触はもっとたくさんあるでしょうけれども
2 イゾラドにした質問のうちの1つの答えに「あなたたちはこわい」というものがあったことからも、きっとそれは正しいでしょう
3 イゾラドの人々に通じるとされている「ともだち」という意味の言葉
4 葉を組み合わせただけの、本当に簡易的なもの

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