内戦で母星と科学者を失ってしまった異星人ムームーは科学者が遺した高度なテクノロジーを理解しようと文明レベルの低い地球で学びなおそうと「猫」の姿に模して潜入しているが「急進派」が痺れを切らし、地球を征服しようと急襲!ムームーと同居している桜子の所属する家電サークルが襲われ!?家電お勉強コメディ新刊!
Amazon 内容紹介より
相変わらずポップでキュートな表紙の『宇宙人ムームー』4巻です。4巻ではお話[1]第30話関連の表紙でしたね。『ムームー』たちはさておき、『桜子』ちゃんの赤ずきんちゃんがとっても可愛いです。スマホを見つめてどうするのでしょうか。赤ずきんちゃん×スマホで現代的狼に狙われる図みたいな面倒臭い話ではないと思いますが…。
さて4巻になって色々とキャラクターたちの変化が目につくようになってきました。家電については基本的に『人類再生研究会[2]元家電研究会』の『天空橋』君に解説してもらうだけの存在だった『桜子』ちゃんが他のキャラクターたちに自分の言葉で説明していて、更には頼られている姿を見ることができます。何という成長！『桜子』ちゃんは地球を救うためにきっと一生懸命家電の勉強をしているに違いありません。そして変化と言えば、永遠のモブキャラこと『六郷』君の激太り。モブキャラ然としているのにも関わらず、色気から筋トレ[3]何もしない筋トレをしたり激太りしたり、激太りしたらうっかり付き合えることになったり、痩せたらフラレたり、とモブキャラとは思えないような大活躍と変化を見せつけてくれました。今後も各キャラクターたちの変化と成長が楽しみです。
それにしても『人類再生研究会』の面々とミス・キャンパス『花月 園子』さんが保育園へボランティアに行くお話[4]第30話のオチは可愛らしすぎてフフッと笑ってしまいました。「ちょっと！私達 ダシに使われてる～～～～～？」というセリフと『桜子』ちゃんと『花月 園子』さんの赤面が最高でしたね。次はお気に入りの『鮫洲』さんの赤面がぜひ見たいです。ちなみに『鮫洲』さん、2巻で地方出身者のことを「す～ぐ薄暗い所行きたがるし どんだけ日照時間短い所出身なのよ」と激しくディスっていますが、4巻ではメチャクチャ薄暗いところを「私のベストスポット」と呼んでいます。可愛すぎる。しかも、突然の名もなきマッチョと登場するしで積極果敢すぎるムーブに憧れます。
ところで『桜子』ちゃんが家電量販店の店員となり武闘派宇宙人『豪将 カーニバル提督』に冷蔵庫の説明をする回[5]第31話を読んでいてつい緊張してしまいました。学生の頃、少し経験したことがあるのですが、VIP的な人に自分がそれほど知らない商品を説明するって恐怖以外の何物でもないと思います。『天空橋[6]プロフェッサー・テンクウバシ』君の助言があるとは言え、2,3時間の座学講義では大して身に付かなかった自分の経験的には『桜子』ちゃんの意外と肝の座ったところを見せ付けられました。
そんな訳で『宇宙人ムームー』4巻は3巻に比べると若干落ち着いた巻でした。とは言え、相変わらず武闘派宇宙人たちが地球を訪れていたりして日常と非日常がせめぎ合っています。また特に成長著しい『桜子』ちゃんを見ることができます。ストーリー的にもしっかりと進んでいるような気がしますので、5巻も楽しみですね。とてもオススメです。
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