少年少女+魔女の大空へのロマンに満ちた冒険活劇。「まんがサイエンス」「宇宙家族カールビンソン」「ワッハマン」「るくるく」「なつのロケット」の著者が持ち味の全てを注ぎ込んだ最新作第1巻!
Amazon 内容紹介より
『THE・あさりよしとお氏の漫画』という印象の漫画でした。『あさりよしとお』氏の漫画が好きであれば楽しく読めることは、ほぼ間違いないと思います。ただし、アクは薄めと言えるでしょう。どちらかというと、『蒼の六郷』や『生殖の碑』などの単巻漫画のアクが強すぎだとも言えるかもしれませんが…。『あさりよしとお』氏の漫画を初めて読む方には読みやすい漫画になっているのではないでしょうか。
さて、まず表紙カバー下の絵が可愛いです。主人公・『オガル』君の邸宅の秘密の研究所っぷりが描かれていました。ちゃんと換気塔があるのがさすがだなあ、と思います。また、まさに『あさりよしとお』氏というような可愛いキャラクターが多いのですが、魔女の『ワヤ』さんの目の隠れている具合が特に可愛いですね。基本的には今のところ『ワヤ』さんが活躍するしかお話が進まないと思うので、今後の活躍も期待です。ところで目次裏のカラー絵の魔女さんが誰なのかは気になりました。この先、登場するのかどうなのか…。この『超音速の魔女』の世界には、そこそこの数の魔女さんが存在しそうなので、将来的に登場するのかもしれませんね。
それにしてもこの『超音速の魔女』の世界では少年・少女が大活躍しています。と言うよりも、大人の登場人物がほぼいません。主人公・『オガル』君は少年発明王ということですが、何由来の大富豪なのかがわかりません[1]何かの発明によるのかな?。ライバル的な立ち位置にいる帝国の『ツッペ[2]ツッペカル』さんは帝国科学アカデミーの人みたいですが、服装的に軍属扱いになっているのでしょうか。少年自動車王・『マーカス』君は自動車王というくらいなので、そのお金の源泉は自動車の生産・販売でしょう。対する魔女さんはメイドに甘んじていて、お金には縁がなさそうです。魔女が生きづらい世の中なのでしょう。
ところで政府の『ヤバチー』さんの名前がヤバいですね。この漫画の中では唯一と言って良い完全な大人の登場人物なのですが、色々なことを知っていそうで実は何も知らない雰囲気があります…。こんなに怪しい見た目なのに。今後のお話の鍵を握っているようないないような…常に同じスタンスでお話の最後まで特に何もしない、というキャラクターだと予想します[3]全然外れてしまったらごめんなさい…。
そんな訳で『超音速の魔女』はまさに『あさりよしとお』氏というような漫画でした。巻末に『あさりよしとお』自身が予想外の大長編化と書いていますので、それほどは長いお話にはならないのでしょう。あっさりとまとまったお話になってくれると嬉しいです。近いうちに『生殖の碑』も感想文を書かないとな、と思いました。
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