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【漫画感想】「事件記者トトコ!」 3巻

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事件記者トトコ! 3巻
事件記者トトコ! 3巻 / 丸山 薫

「あの娘、只者ではない」。勘違いか、大マジメか! ? ライバル紙の記者がトトコを熱烈支持!食い気と眠気とマヌケ、その3つでできている事件記者トトコ。同僚だけでなく、追っている事件の犯人さえ呆れ返る、非常に残念な女の子――なのだが、そんなトトコを高く評価する葛城という男が現れた。ライバル紙の敏腕記者である葛城、その目は節穴か、それとも……! ?少女記者のドタバタ報道劇第3巻は、人気の人外キャラ・エバの見せ場もたっぷり、描きおろしのオマケも充実!

Amazon 内容紹介より

随分と長い間、積んでしまいました。「事件記者トトコ!」の3巻です。1,2巻の感想も書いたことがないので、1~3巻通して、という感じの感想を書いてみましょう。

主人公の新聞記者トトコに関しては、3巻の帯で新キャラの敏腕記者・葛城が「脅威を感じるね。あの娘は只者じゃないよ」と語っていますが、同感です。いつもタダで色々な物を食べまくっていますけど。1巻の表紙ではアンパンを咥え、2巻ではバナナ、3巻ではみたらし団子を2本持っての登場で、今から4巻表紙では何を食べているのかを考えてしまいますね。アンパンと近いですが、たい焼きとかいかがでしょうか。今後も美味しそうに色んな物を食べ続けて欲しいです。

さて、この漫画の何が魅力かと言うと、色々とあるのですが、その中の一つに安心感があります。タイトルの通り「事件記者」ですから色々な事件に遭遇する訳です。しかし、騒動を引き起こす側含め[1]大半の騒動を大きくしているのはトトコ自身なのですが…、絶対に誰も死なないな、ということが伝わってくるのですよね。トトコ以外の周囲の人間は顔を引っ掻かれたり、高いところから落ちたりと、それなりに痛い思いはしていそうではありますが。事件記者なのに、その扱っている事件では誰も死なない、とても平和な世界で好きです。

また、その騒動を引き起こす側の人間?たちも迷惑な輩であることは間違いないのですが、そこに大した悪意はなく、迷惑度合いではトトコの方が一枚上手、という憎めなさ。もちろん、トトコ自身には悪意の欠片もなく、素直な食い気と好奇心だけで行動していますから、優しい目で眺めていられます。

更にトトコの上司である桃園デスクを始めとして、綺麗な女性陣もそこそこ登場し、色恋の片鱗は見えるものの、トトコにとっては色気より食い気ですから、結局、読者に見えるのはドタバタしているけれども、平和で食べ物が美味しそうなトトコ・ワールドなのです。もちろん、私の感じる安心感という部分に退屈さを感じる方はいらっしゃるでしょうし、それは理解できますけれどもね。

トトコ・ワールドは、大正時代的な背景の中に、アンドロイド・メイドが登場したり獣人たちが現れたりと、ともすれば世界観の統一が難しそうな要素が少なくないのですが、とても綺麗にまとめられています。3巻までで、かなり丁寧に世界は描けたと言って良いのではないでしょうか。この世界の中で、1~3巻のような小さなドタバタ劇を続けるのか、大きな物語を動かしていくのか、どちらもアリな気がしますが、何となく前者かな、と思いますし私もそちらを望んでいる気がします。少しもったいない気もしなくはないのですが、ね…。

References

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1 大半の騒動を大きくしているのはトトコ自身なのですが…

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