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【漫画感想】「空挺ドラゴンズ」 1巻

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空挺ドラゴンズ 1巻
空挺ドラゴンズ 1巻 / 桑原 太矩

龍を追って、世界の空を往く捕龍船『クィン・ザザ号』。大物を捕まえれば一獲千金、獲りたての肉も食べ放題。でも、失敗したらもちろんお陀仏。空と龍に魅せられた乗組員たちの大冒険の旅&世界グルメ紀行!

Amazon内容紹介より

この某ナウシカや某ラピュタを思わせるようなジブリ画のキャラクターたちが飛空艇でドラゴンを狩り、料理をして喰らうとか、随分と自分の好みを詰め込んでくれおったな…という気にさせてくれた漫画「空挺ドラゴンズ」の1巻です。珍しく、1巻発売前の時点で心待ちにしていた漫画ですね。心待ちにしすぎて、作者である桑原太矩氏の前作「とっかぶ」を再読して感想文も書いてしまいました[1]記事下にリンクがあります

さて「空挺ドラゴンズ」ですが、まず目に留まるのは表紙の画でしょう。キャラクターの服装、ヘルメットにゴーグルと、まあ明らかに某ナウシカに影響を受けていると言っていいと思います。逆にこれで影響を受けていない、とか言われても、えっ!?ってなります。もちろんそれがマイナス要素なのかと言うと、そんなことはなく、むしろその画を使うことによって、それほどの説明を必要とせずに読者に世界観を導入できている気が個人的には、します。単純にこの画はテンションが上がってしまいますよね。

次に気になるのはタイトルの「空挺」であり「ドラゴンズ」でしょう。空挺なんてもうロマンの塊のような単語ですよね。FF[2]もちろんゲーム、ファイナルファンタジーのことですよなどのRPGで飛空艇を手に入れてから無駄に乗り回していた方も少なくないと思いますが[3]自分のことです、空を飛ぶにしても飛行機とはまた違った語感のある言葉ですし、「空挺ドラゴンズ」に登場するのは実際に飛行船のようなフォルムの乗り物ですから、一般的に恐らくは一番ロマンを感じることのできる形なのではないでしょうか。そしてドラゴンに関しては、ここで特に語る必要さえないと思います。

またファンタジー料理漫画と言えば、もちろん「ダンジョン飯」が筆頭だと思いますが、「空挺ドラゴンズ」でも売りにしているに違いないドラゴンを食べるという部分に関しては正直料理が美味しそうではありませんでした。これは本当に残念でなりません。「ダンジョン飯」を読んでいると食材を手に入れることが絶対に不可能なのにも関わらず、「このレシピで作ってみたい!」という謎な欲求が生まれてくるのですけれども、空挺ドラゴンズで登場する料理に関しては、ドラゴンの肉って美味しいのかな、程度の気持ちしか浮かんできませんでした。アニメではありますが、ジブリアニメに出てくるご飯たちも料理としては単純なものが多いのにも関わらず、美味しそうに描かれているので、「食う」ということが強調されている漫画であれば、もう少し頑張って欲しいところです。タイトルが「ドラゴンズ亭」とかではないので[4]そのタイトルだと某球団ファンのお店みたいですけれども…、料理メインという訳ではないのも理解できるところではあるのですけれども…。

素人考えで思うに、料理がどれも単食材すぎるのだと思います。もしくは少しでも添え物みたいな物があれば、印象は全然違ってくると思うのですよね。実際にP95の「極小龍の悪魔風」が少し美味しそうに見えるのは上にローズマリーのようなハーブが乗っているからだと思うのですよ。P96で同じ料理とその形状なのにあまり美味しそうに見えないのは、そのハーブが取り除かれたからだと思うのです。「ダンジョン飯」を読むとメインの食材とは別に様々な食材を合わせていますよね。いかがでしょうか。

ところで、この「空挺ドラゴンズ」と前作「とっかぶ」を読んで感じたのは、作者の桑原太矩氏はきっと好青年なのだろうなあ、ということですね。どちらの漫画にしても、登場人物たちの設定としては一癖も二癖もある人物になっているのですけれども、実際にお話の中で動いていくとほとんど善い人に収束していく[5]「空挺ドラゴンズ」に関しては収束していきそうな予感がするのですよ。「とっかぶ」に関しては青春のお話ですから、それでも良かったと思いますけれども「空挺ドラゴンズ」では乗組員たちが「お世辞にも堅気とは言えねえ」という記述もありますから、設定のまま大いに癖の強さを見せ付けて欲しいところです。お話がアッサリ風味なところが桑原太矩氏の魅力であるようにも感じるのですけれども、個人的には今作は重苦しさすら感じるような重厚感のあるお話に仕上げていって欲しいな、と思っています。

そんな訳で「空挺ドラゴンズ」はロマン溢れる画と設定で2巻以降の期待を更に煽ってくれる内容でした。まだまだ1巻ですからお話をお披露目したばかりで、これからどうなっていくのかわかりませんけれども、変わらず期待は保っていて良いのではないでしょうか。それは同時に2,3巻は勝負になる、とも言えるかと思いますけれども…。このブログのサイドバーにある「最近続きが楽しみな漫画」も入れ替えが発生するかもしれません。

References

References
1 記事下にリンクがあります
2 もちろんゲーム、ファイナルファンタジーのことですよ
3 自分のことです
4 そのタイトルだと某球団ファンのお店みたいですけれども…
5 「空挺ドラゴンズ」に関しては収束していきそうな予感がする

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